金属粉体の粒子形状検査、30分の手作業をわずか10秒に短縮。
アイデミーのAI画像解析が実現したR&D部門の業務効率化

  • 公開日 2025-08-19
  • 最終更新日 2025-08-19

お客様情報

  • 企業:金属材料メーカー
  • 職種:R&D部門
  • 業務:試作品材料の画像解析

企業のR&D(研究開発)部門では、新素材や新技術の開発のために日々様々な評価や分析が行われています。その中でも、製品の品質を左右する材料の特性評価は特に重要です。

今回ご紹介するのは、ある金属材料メーカーのR&D部門が抱えていた課題を、アイデミーのAI(人工知能)技術を用いて解決した事例です。手作業で30分もかかっていた金属粉体の粒子形状検査を、ML(機械学習)の導入によってわずか10秒へと劇的に短縮することに成功しました。

図:画像解析の作業時間短縮に関するビフォーアフター

こちらの金属材料メーカーのR&D部門では、試作品材料の画像解析業務において、大きな課題を抱えていました。

導入前の課題「非効率な手作業がR&Dのボトルネックに」

  • 非効率な解析業務
    金属粉体の粒子形状を検査する際、担当者が手動で画像をマーキングするなどの前処理を行っており、非常に非効率な状態でした。
  • 膨大な解析時間
    1枚の画像を解析するのに30分もの時間を要しており、試作品全体の評価には6時間もかかっていました。 これが研究開発のスピードを妨げる一因となっていました。

プロジェクトは「画像解析モデル開発」と、「業務用アプリ開発」の2段階で

プロジェクトは、フェーズ1として「画像解析モデル」の構築、フェーズ2として「業務用アプリ」の構築を、各3か月で実施。週次定例会で進捗を報告することとしました。

プロジェクトメンバーは、お客様からはプロジェクトマネージャー、DX担当者、事業部担当者、Aidemy Solutionsからはプロジェクトマネージャーとデータサイエンティストが参画しました。

図:画像解析モデル開発と業務用アプリ開発の2段階構成を示す

フェーズ1「画像解析モデル開発」球体画像解析のモデル開発により粉体の自動検出を実現

お客様との週次定例会で進捗報告と意見交換を行いながら、次を実施しました。

  • 画像解析モデルの技術選定
  • アイデミーのナレッジを活用したモデル精度向上

元画像と予測結果の画像は次のとおりです。表層にあり、欠けなく視認できる粒子のみを検出することに成功しました。

図:球体画像の元画像と、機械学習モデルによって対象の粉体をマークした予測結果画像を比較した

フェーズ2「業務用アプリ開発」検出した粉体の品質レポートを自動作成

フェーズ2でも、お客様との週次定例会で進捗報告と意見交換を行いながら、次を実施しました。

  • 業務用アプリの仕様確認
  • イメージを共有しながら開発、使い勝手を即座に向上し、ゴールに向かう道筋を示す

粒子サイズの分布グラフなど、検出した粉体の品質レポートを自動生成する機能を提供し、お客様の業務効率化に大きく貢献できました。

図:粒子サイズ分布のグラフをもとに粉体の品質レポートを自動生成できることを示す

まとめ
「画像解析時間、試作評価時間ともに、99%削減を達成」

この事例では、

  1. 画像解析時間:30分 → 10秒(99%削減)
  2. 試作評価時間:6時間 → 3分
    ※作業分割実施も不要に

という効果を達成。

上記により、お客様のR&D部門の業務効率を大幅に向上させることに成功しました。

AIによる画像解析が、専門的な分析業務のボトルネックを解消し、開発スピードの向上に大きく貢献する事例として、ご参考になれば幸いです。

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